PGC.Journal 愛知学院大学歯学部同窓会ポストグラデュエートコース   愛知学院大学歯学部同窓会

 

平成20年9月21日(日)9:30〜17:00
講師:丸茂 義二氏
日歯生涯研修コード:0602

> 講演後記

 
  卒後数年も経てば、総義歯の治療過程が解らない歯科医はいない。
しかし実際の臨床で総義歯臨床が難しいと感じられるのは、各ステップにおいて多くの罠がしかけられているからだと思う。たとえば大きさが左右対象でない顎堤に対して印象を行う際に本来の正中を忘れて現存の歯槽頂に合わせてトレーを入れ印象採得を行うと、実際に吸収している部分が薄くなり吸収していない部分が厚く取れるといった罠に嵌るのである。他にも、模型製作の罠 印象採得の罠咬合採得の罠 人工歯排列の罠 削合の罠 研磨の罠などが上げられる。臨床で何も考えずに行うとそれぞれの罠にすっぽり嵌まって最終的な義歯は一つでも問題が残るとまったく使い物にならないものとなり、歯科医院の評判はがた落ちである。経験をどんなに積み重ねても熟練する事のできない落とし穴に落ち込んだ人は何十年歯科医をやっても決して上達しない。早くその罠から抜け出すようにしないと臨床はまったく見えないものとなってしまう。特に歯科技工士も同じ罠に落ちている時には立ち上がることのできない暗黒義歯となってしまう。
今回経験のみでは熟練することのできない罠について、デモをしながら解りやすく解説していく予定である。
 
 
1980年 日本歯科大学卒業
  1987年 日本歯科大学講師
  2003年 日本歯科大学顎関節症診療センター
  2004年 日本歯科大学助教授
  2005年 日本歯科大学東京短期大学 歯科技工学科 学科長 教授
 
【所属】
日本補綴歯科学会 認定医 指導医、日本顎関節学会 認定医 指導医、慢性疼痛学会、自律神経学会、米国咬合学会、米国補綴学会、アジア顎機能障害者学会

 
 
  1. 咬合ってホントに難しいの?, Dental Frontier QA, Vol.14, 33-51 2001 デンタルダイヤモンド社
  2. 困った時のQ&A, Dental Frontier QA, Vol.25, 52-53 2003 デンタルダイヤモンド社
  3. 医歯薬出版 別冊歯科技工『咬合平面』 2007
 
 

平成20年9月21日に、本年度第5回の講演会が開催されました。今回は東京短大教授であられます丸茂義二先生をお招きして、「総義歯の咬合はこれで良いのか part2 - 総義歯の陥りやすい罠 -」 と題して、講演を行って頂きました。
午前中の講演では顎位の落とし穴という観点から患者がいかにして歯を失ったかを考えることが大切であること、それに伴う顎関節の形態の変化との関系についてを詳しく解説されました。午後からはリンガライズドとフルバランスの排列の違い、ゴシックアーチ描記の意味するもの、患者ごとに異なる顎運動への対応の仕方、それぞれの咬合器選択についてなど、デモをしながら解りやすく解説されました。最後に、我々は、患者さんに生きる喜びを与えそして尊敬される歯科医師になるため、いつも高い位置に目標を定め研修をし続けるべきであると講演を終わられました。

 
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