PGC.Journal 愛知学院大学歯学部同窓会ポストグラデュエートコース   愛知学院大学歯学部同窓会

 
日時:平成24年12月2(日) 9:30〜17:00
講師:船登 彰芳氏・石川 知弘氏

> 講演後記

 
 
歯科治療の目的は疾患のコントロールと崩壊した歯、歯列を審美的、機能的に再建し長期に渡って維持することにある。重度に歯周病に罹患した歯でも再生療法の進歩により保存できる可能性が高まり、また、より審美的な解決を目指すための技術も発達している。一方でインプラント治療は欠損補綴の第一選択であることに疑う余地はなく、テクノロジーの進歩により適応症が拡大し、治療期間の短縮、審美性の向上もめざましい。
しかし実際の臨床においては患者の希望、病態はさまざまである。どんなに優れた技術でもその応用を間違えると決していい結果を得ることはできない、我々臨床医は進歩したこれらの治療技術をどのように活用すれば患者、術者にとって最善の治療結果をえることができるのであろうか?
本講演では、歯周・インプラント治療の症例をとうして我々が乗り越えてきた壁・軌跡をみていただければ幸いである。
 
 
  1. 歯周治療のメンテナンスの有効性とその限界
  2. 歯周外科治療の有効性とわれわれの考え方
  3. 再生療法の魅力とその実際
  4. 歯周治療とインプラント治療の関わり
  5. 4−D Concept Implant Therapyとは
  6. 抜歯即時埋入の適応
  7. Root Submergence technique とは
  8. チタンメッシュを用いたGBRの実際
  9. 4−D Concept を具現化した症例
 
 
<船登 彰芳氏>
1987年 広島大学歯学部卒業
  1991年 石川県羽咋市にてなぎさデンタルクリニック開業
  1998年 石川県金沢市広岡にてなぎさ歯科クリニック移転開院
  2008年 5-D Japan 石川知弘、北島一、福西一浩、南昌宏 と共に設立
北陸インプラント・ぺリオセンター(HoIpS)創設
 
【所属】
5-D Japanファウンダー、OJ(Osseointegration Study Club of Japan) 副会長、アメリカ歯周病学会会員、アメリカインプラント学会会員、ヨーロッパインプラント学会(EAO)会員

<石川 知弘氏>
1988年 広島大学歯学部卒業 広島大学歯学部口腔外科第一講座
  1990年 静岡県浜松市内歯科医院勤務
  1996年 静岡県浜松市にて石川歯科開院
  2008年 北島一、福西一浩、船登彰芳、南昌宏と共に 5-DJapanを設立
 
【所属】
日本臨床歯周病学会(指導医)、日本歯周病学会、日本口腔インプラント学会、アメリカ歯周病学会(AAP)、AO(Academy of Osseointegration)、5-D Japan ファウンダー、OJ(Osseointegration Study Club of Japan)常任理事、静岡県口腔インプラント研究会副会長

 
 
  1. Funato A, Ishikawa T .
    4D Implant Therapy, Esthetic Considerations for soft tissue management
    Quintessence USA  March 2011.
  2. Three-dimensional bone and soft tissue requirements for optimizing esthetic results in compromised cases with multiple implants.
    Ishikawa T, Salama M, Funato A, Kitajima H, Moroi H, Salama H, Garber D.
    Int J Periodontics Restorative Dent. 2010 Oct;30(5):503-11.
  3. 船登 彰芳・石川 知弘 著
    4-Dコンセプトインプラントセラピー審美治療のためのティッシュマネジメントのテクニックとタイミング
    クインテッセンス出版 2008年
  4. Advantages of Root Submergence Technique for Pontic Site development in Esthetic Implant Therapy.
    Maurice Salama, Tomohiro Ishikawa Henry Salama Akiyoshi Funato, David A Garber,  Int PRD 2007;27:521-527
  5. Timing, Positioning, and Sequential Staging in Esthetic Implant Therapy: A Four-Dimensional Perspective
    Akiyoshi Funato, Maurice Salama, Tomohiro Ishikawa, David A Garber, Henry Salama
    Int PRD 2007;27:313-323
 
 
平成24年12月2日、愛知学院大学楠元キャンパス4号館にて第8回ポストグラデュエートコースが開催されました。講師に5-Dファウンダーの船登彰芳先生、石川知弘先生をお招きして「歯周・インプラント治療の実践 わたしたちの軌跡」と題してご講演を賜りました。
午前の講義では歯科治療の命題、歯周治療におけるメインテナンスの有効性と歯周外科療法、再生療法についてご講演して頂きました。歯周病は患者さんのQOLに深く関わり、我々は慢性疾患である歯周病をコントロールする体制を確立する事が大変重要であり、その上で、動的治療を行い、バイオフィルムが形成されにくい口腔内環境の再構築と咬合の安定を図る事が必要である。また、歯周病に罹患している骨組織の特徴として、不規則な骨形態を呈している事が多く、切除療法、再生療法が応用される。その為に的確な骨欠損の把握を行い、再生療法を用いる事により、歯質、歯髄の保存が可能になり、支台歯の増強、インプラント周囲の骨質改善を図る事ができると多数の症例写真をご提示頂きご講演頂きました。
午後の講義ではインプラントの埋入、抜歯即時埋入の考察、骨造成についてご講演して頂きました。4D Concept Implant Therapyに基づき、審美インプラント治療は埋入部位への三次元的考察(診査、診断)とタイミングを考慮した時間軸を含めた治療計画の立案をしなければならない。またチタンメッシュを用いたGBRを用いる事により三次元的な歯槽堤の増大、同時にインプラントの埋入が可能になると解説して頂きました。
今回のご講演では多くの学会論文、高度な治療技術の症例写真を多数ご提示頂き、受講生は感心するばかりでした。
ご講演を通じて歯科医師は最終的には咬み合う事ができるという患者さんの満足を得なければならない。その為に一つの確実な方法はなく、各々のオプションを用いて治療しなければならないと教えて頂きました。
今後もPGC実行委員会では先生方にとって有意義で様々な分野に踏み込んだ魅力あるコースを企画、運営していく所存です。皆様のご参加をお待ちしております。

 
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