> 講演後記
平成23年11月13日、愛知学院大学歯学部末盛附属病院にて、第7回ポストグラデュエートコースが開催されました。講師に小出 馨先生をお招きして、「顎関節症入門 —咬合からみた顎関節—」という演題で講演を賜りました。 午前は、顎関節症を顎関節とそれに関係する筋肉の観点から講演をして頂きました。咬合の不調和が顎関節や筋などの顎機能系を障害し、そしてオトガイの側方偏位、下顎角部の張りの左右差、人中の歪みだけでなく、姿勢の歪みなど全身に悪影響を及ぼすとのことでした。また、顎関節症については現状を把握するための病態診断、再発防止のための発症メカニズムの診断の重要性について、症例を動画で示しながら述べられました。さらに治療法の1つであるスタビリゼーションスプリントの作製、調整方法についても講演して頂きました。 午後は顎関節症を咬合の観点から講演して頂きました。咬合の7要素として、中心咬合位の位置、中心咬合位の接触関係、中心咬合位の安定性、偏心位でのガイドの部位、偏心位でのガイドの方向、咬合平面の位置、咬合平面の彎曲度を挙げ、この咬合の7要素ごとに咬合診断と咬合構成の基準を臨床に即して具体的に解説していただきました。