日時: 平成18年11月12日(日)9:30〜17:00
講師: 丸茂義二(まるもよしつぐ)氏
(日本歯科大学東京短期大学 歯科技工学科 学科長 教授 )
日歯生涯研修コード:070100

> 講演後記

 
  医学の進歩は患者の生活の質を上げることが目的である。  総義歯患者にどのような咬合を与えるか?それは咬合の目的がなんであるか明確に認識する必要がある。有歯顎における咬合の本来の役割を認識し、この本来の咬合の目的に加えて、総義歯に要求される咬合の役割を付加したものが総義歯の咬合の目的である。これが理解出来ずに、単に義歯の安定を目的とした咬合であるとか、本当に為すべき技術がないので代用品としての簡略咬合を与えるなど避けるべきであろう。結果として咬合が義歯の安定につながるかもしれない。しかし、義歯の製作時に、義歯の安定を目的とした咬合はやはり目的外利用の感を免れない。義歯の安定の手段としては咬合以外の手段が沢山ある。この義歯製作時の全体に要求される技術がみたされて初めて咬合に注目することが出来る。この時に総義歯の咬合はどうあるべきかが明らかにされる。補綴医であり、有歯顎と顎機能障害の専門家が分析した総義歯の咬合論である。
 
   
 
 
1980年 日本歯科大学卒業
  1987年 日本歯科大学講師
  2003年 日本歯科大学顎関節症診療センター長
  2004年 日本歯科大学助教授
  2005年 日本歯科大学東京短期大学 歯科技工学科 学科長 教授
 


所属:日本補綴歯科学会認定医指導医、日本顎関節学会認定医指導医、慢性疼痛学会、自律神経学会、米国咬合学会、米国補綴学会、アジア顎機能障害者学会


 
 
  1. 咬合ってホントに難しいの? Dental Frontier QA Vol.14 33-51 2001 デンタルダイアモンド社
  2. 困った時のQ&A Dental Frontier QA Vol.25 52-53 2003 デンタルダイアモンド社
 
 

平成18年度11月12日 第8回ポストグラデュエートコースが開催されました。
今回は「総義歯の咬合はこれでよいのか」という演題で日本歯科大学東京短期大学 歯科技工学科 学科長 教授 丸茂義二先生による講演会がおこなわれました。

午前中の講演では、講師のクラウンブリッジの医局在籍時代の失敗談からはじまり、その失敗を通じて患者には適応症があり、適応症を誤らないための診断が大切であることを話されました。次には顎位にまつわる CO,CRそしてタッピングポイントの位置関係と咀嚼様式との関係が述べられました。

午後からはクリステンゼン現象と顆路角との関係、そしてスピーと調節彎曲の違い、彎曲が出来る理由が解説されました。安定した正しい顎位を求める方法としてゴシックアーチの臨床例が提示され詳しい解説が行われました。午前、午後にわたり義歯を作製するにあたり知らなければならない咬合の話がたいへん解りやすくまとめられ良い講演会となりました。

 
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