日時:平成18年5月21日(日)9:30〜17:00
講師:山本浩正氏(大阪府 開業)
日歯生涯研修コード:060203

> 講演後記

 
  歯周治療は大きく分けると歯周動的治療とメインテナンスに分かれます。動的治療では患者さんを良くすることを目標に治療してい くわけですが、メインテナンスになると悪くならないための治療に変わります。時間軸で見ると動的治療は長くても数年という短い期 間での治療ですが、メインテナンスは患者さんがお見えになれなくなるまで延々と続きます。現状維持という守りの治療を長く続けていくためには、患者さんはもとより我々自身がモチベーションを高めて取り組んでいかなければなりません。

歯周外科という華々しい治療をしても、その後に有効なメインテナンスが続かない限り治療結果の永続性は得られないことは疫学的に証明されています。これは再生療法という最新治療においてもデータで示されています。平成16年にP.G.C.にて動的治療についてお話させていただいた続きとして今回はペリオのメインテナンスをまとめてみたいと思います。

 
 
  1. メインテナンスの必要性と有効性
  2. メインテナンスへの移行基準
  3. メインテナンスの分類
  4. メインテナンスプログラム
  5. .リコール間隔の決め方
 
 
1960年 和歌山県に生まれる
  1985年 大阪大学歯学部卒業
ONデンタルクリニック(現貴和会歯科診療所)勤務
  1987年 The Institute for Advanced Dental Studies (Boston)にて研修
  1994年 大阪府豊中市にて開業
  1998年-2002年 大阪大学大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座在籍
 
所属:アメリカ歯周病学会会員、PHEC(Professional Hygienist Education Course)常任講師

 
 
  1. 山本浩正:レッツエンジョイペリオ 軟組織診査-その他の診査データ
    ザ・クインテッセンス, 24(7):175〜182,2005.
  2. 山本浩正:レッツエンジョイペリオ 硬組織診査-エックス線写真の読み方
    ザ・クインテッセンス, 24(8):175〜182,2005.
  3. 山本浩正:レッツエンジョイペリオ ペリオのリスクアセスメント,院内デジタル化
    ザ・クインテッセンス,24(9):147〜154,2005
  4. 山本浩正:レッツエンジョイペリオ ペリオの細菌検査の展開と限界
    ザ・クインテッセンス,24(10):167〜174,2005.
  5. .山本浩正:メインテナンスのゴール. 歯科衛生士,29(10):2005.
 
 

五月雨の続いた日が嘘のように晴天に恵まれた5月21日、平成18年度第一回PGCコースが開催されました。
当日は、250名あまりの非常に多くの受講生が参加されました。いまペリオで最も注目されている山本浩正先生に、オリジナルのイラストを使い分かり易くご講演いただきました。先生の軽妙な話し方に笑いあり、感嘆ありの時間がたつのを忘れるほど中身の濃い充実した講演でした。印象に残った言葉が多々ありました。
患者さんへのアプローチの基本として「歯周動的治療は良くなったことの喜びを感じてもらう。メインテナンスでは悪くなっていないことの喜びを感じてもらう」メインテナンスを成功に導くポイントとして 「Over-Probing,Over-Debridement,Over-Brushing,Over-Medicationという4つのオーバーに気をつけよう」最後には、「メインテナンスで良くなることを目標にするとOver-Treatment になることがある。悪くならないことを目標に患者さんとの長いお付き合いを心がけよう」と話され講演を締めくられました。


 
受講申込はこちら
事前質問コーナー
2005年度アーカイブ
2004年度アーカイブ
2003年度アーカイブ
メールマガジン購読ご希望の方はこちらから
あなたの携帯にモバイルURL送信
(立ち上がったメーラーに携帯のアドレス入力して送信してください)
QRコードからでもOK!


他大学の講演会を検索
受講申込質問受付年間スケジュールPGC通信申込ごあいさつ問い合わせHOME |
Copyright (C) 2006 PGC Jounal All Rights Reserved.