PGC.Journal 愛知学院大学歯学部同窓会ポストグラデュエートコース   愛知学院大学歯学部同窓会

 
日時:平成26年10月26日(日)9:30〜17:00
講師:後藤 滋巳氏

> 講演後記

 
 

卒後研修後,経験を重ねてくると臨床現場での『悩み,迷い,不安』が生じてきている先生も少なくないはずです.矯正治療においても『教科書通りにはいかない』,『学生時代の知識だけでは・・・』と不安を抱えつつも,臨床で矯正治療を取り入れたいと考えている先生や,矯正治療を遠巻きに見ているだけの先生もみえるかと思います.また,不安にかられて矯正の講習会を片っ端から受講して,さらに混乱されている先生もみえるかもしれません.
今回,愛知学院大学歯学部同窓会ポストグラディエートコースでは,そんな卒後間もない先生や開業したての先生,矯正治療を始めたばかりの先生を対象に,『矯正治療の勉強法』,『症例の見きわめ方』,『矯正治療の落とし穴』,『矯正器具・材料の選び方』,『症例別の対処法』を中心に学んでいただきます.さらに,臨床の現場で新米の矯正医の育成に携わっている若い医局員からの症例や勉強法のプレゼンテーションも企画しています.また,お悩みの症例があれば,お気軽にご相談ください.
この講演を通じて,先生方の日頃の矯正治療に対する『悩み,迷い,不安』に対して解決の糸口を発見していただき,矯正治療に取り組む歯科医師として今後のさらなるステップアップの入口となれば幸いです.

 
 
  1. 矯正治療の落とし穴・症例の見極め方
  2. 矯正器具・材料の選び方
  3. 症例別の対処方法
  4. 矯正用アンカースクリューの臨床応用
  5. 症例相談会
  6. 大学矯正科の見学会のご案内
 
 
1977年 愛知学院大学歯学部卒業
  1988年 愛知学院大学歯学部講師(歯科矯正学)
  1992年 カリフォルニア大学サンフランシスコ校客員講師(93年6月)
  1994年 愛知学院大学歯学部助教授(歯科矯正学)
  1996年 愛知学院大学歯学部教授(歯科矯正学)
 
【所属】
日本矯正歯科学会、日本顎変形症学会、日本口蓋裂学会、日本顎関節学会、日本スポーツ歯科学会(各理事、評議員) 愛知学院大学歯学会(副会長) AAO、IADR、他会員

 
 
  1. 歯科矯正学、医歯薬出版、東京
  2. 混合歯列期の矯正歯科治療、医歯薬出版、東京
  3. チェアサイド・ラボサイドの矯正装置ビジュアルガイド、医歯薬出版、東京
  4. 改訂版 新しい歯科矯正学、永末書店、東京
  5. 幼児・学童期からの矯正歯科治療、医歯薬出版、東京
  6. 安心•安全歯科矯正用アンカースクリュー この症例にこの方法、医歯薬出版、東京
 
 
2014年10月26日(日)に平成26年度ポストグラデュエートコースの第5回が開催され「超勉強法!矯正治療のスタートライン -落とし穴にはまらないために-」と題しまして、愛知学院大学歯学部楠元学舎にて愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座 教授 後藤滋巳先生にご講演を賜りました。
まず最初に後藤先生より、近年の一般歯科診療と矯正治療の関わりはより密接になってきており、矯正治療の特殊性について知識を増やすことは必須と言える時代になってきたのではないでしょうかという話から始まりました。
その後、豊橋で一般歯科としてご開業されている非常勤講師の加藤正美先生にご講演いただきました。矯正治療ができるようになるまでの道のりや一般治療と矯正治療を両立させるコツ、矯正治療を始めるにあたっての心構えなど、これから矯正治療を始めたいと考えてみえる先生達の背中を押してもらえるような内容を熱く語っていただきました。「ここまでの改善を確認できたらとにかく一度終了」と決めてから治療に入るとか、「矯正治療の無限地獄に陥らないために」など大変分かりやすく話していただきました。大学病院の矯正科でみっちり勉強する機会が無くても、「師匠」を見つけ覚悟を決めて取り組めば適確な治療を行えるという道すじを示していただいたように思います。
お昼休みには模型相談として、現在治療中もしくは治療しようかと悩んでいるケースについて大学の先生に直接相談できる時間を設けていただいたため、模型をお持ちの先生方は熱心に質問をされ、晴れやかなお顔で席にお戻りの様子でした。
午後は大学の先生による基本的な器具や材料などの講演をいただきました。実際の手技のムービーや、具体的に大学病院で使用している器具の名称などとても分かりやすくご説明いただきました。これから矯正治療を始めようとしている先生方で、「各メーカーさんから同じような器具がいっぱい販売されてはいるけれど、何が使いやすいのだろう」とお悩みの先生にはとても参考になる内容だったと思います。
コーヒーブレイクを挟んで愛知学院大学歯学部歯科矯正学講座 特殊診療科教授の宮澤健先生に矯正治療に対する姿勢として、ご自身の経験をふまえてお話いただきました。成功事例だけでなく行き詰まってしまい相談を受けた症例や他院からのリカバリー症例など、本当に気をつけるべきことを分かりやすくご説明いただきました。
例年とは違い、講演のみのPGC矯正コースでしたが、矯正治療を始めようとお考えの先生方にとっては、これから実際に起こるであろう場面やトラブルなどを体験できたような一日であったと思います。また、今後も受講生の希望に応えられるような講演・実習を企画したいとのことした。

 

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