|
|
|
|
|
|
|
<小牧 令二氏>
EBM根拠に基づく医療が求められる時代、しかし、一般臨床家が日常的に多くの論文を読むことは現実的ではありません。また、実際の臨床では、患者の状況や、希望、術者の技量にも左右され論文と同じ結果が出るとは限りません。多くの情報があふれる中、私たちは何をよりどころにして治療していけば良いのでしょうか。1980年代の研究を基にする現代の歯周治療に対する、最新の研究の位置づけについてお話しします。
また、一般歯科医として、メインテナンスで長期的な健康を維持する為の秘訣、ブラシング指導を成功させる為のポイントについても触れてみたいと思います。
<石原 美樹氏>
歯周治療における歯科衛生士の立場は確率してきていると思います。それに伴い患者さんを担当する歯科衛生士の知識や技術・考え方など患者さんの受ける影響は時にして歯科医師よりも歯科衛生士の方が、大きくなことがあると感じています。歯科衛生士も人に影響を与える重要で責任ある仕事といえるのではないでしょうか。
自分の知識は間違ってないか?技術は足りているのか?患者さんとの信頼関係は構築できているだろうか?臨床に立つと常に不安が忍び寄ってきます。それらの不安を打ち砕くために多くの情報があふれる中で私がどのように情報を選択し、
臨床の中で患者さんや歯肉そしてデータをどのようにみて臨床を組み立てているかお話したいと思います。 |
|
|
|
<小牧 令二氏
>
- EBM根拠に基づく医療とは
- 情報をどのように臨床に生かすか
- 歯周治療の基本と最新の治療
- 歯周病は治るのか?
- 診査・診断の重要性
- メインテナンスと定期検診の違い
- 最も難しいプラークコントロール
|
|
|
|
<小牧 令二氏> |
|
1956年 |
岐阜県生まれ |
|
1981年 |
愛知学院大学歯学部卒業、同第三補綴科入局 |
|
1986年 |
美江寺歯科医院開設 |
|
2004年 |
Swedish Postgraduate Dental Academy修了 |
<石原 美樹氏> |
|
1989年 |
愛知学院歯科衛生士専門学校卒業
二村医院勤務 |
|
1991年 |
愛知県海部郡 月星歯科クリニック勤務 |
|
1997年 |
月星歯科クリニック退社
フリーランスとなる |
|
2006年 |
名古屋歯科医師会附属歯科衛生士専門学校非常勤講師 |
|
2008年 |
スタディーグループKOKOを設立 |
|
2009年 |
名古屋ユマニテク歯科製菓専門学校非常勤講師(~2011年) |
|
|
|
|
<小牧 令二氏
>
- 8020財団 口腔と全身の健康に関する文献調査報告書(U) 歯周病と糖尿病 2006年3月 研究協力員
- 石原美樹、小牧令二:歯周組織検査パーフェクトブック クインテッセンス出版 2008年11月
- 小牧令二他:これだけは知っておきたい!齲蝕予防に役立つあの論文「歯科衛生士」2011年1~6月号 クインテッセンス出版
- 関野愉、小牧令二:歯周病学の迷信と真実 その論文の解釈は正しいか? クインテッセンス出版 2012年11月
- 小牧令二他:ケースから考える!チーム医療成功の鍵「デンタルハイジーン」2014年1~4月号 医歯薬出版
|
|
|
|
平成26年6月29日(日)愛知学院大学末盛学舎にて、第1回ポストグラデュエートコースが開催されました。講師に岐阜県で開業されている小牧令二先生、フリーランス歯科衛生士の石原美樹先生をお迎えして、「最新は最良か?科学的根拠に基づく歯周治療〜データをみる、歯肉を診る、人を看る〜」と題してご講演を賜りました。
午前は小牧先生による、臨床医として根拠に基づくため自分で考える能力を身につけるというコンセプトでの講演でした。今盛んに使われているEBMということばが治療ありきになってしまってはいけない、即ち自分が選択しようとしている治療が正解だと言って欲しいかのように論文を探してはいけないとのことでした。EBMは患者の希望する治療に対して論文を検索していく、つまりは患者ありきにならなければならないと小牧先生はおっしゃっていました。
午後は石原先生に臨床での歯科衛生士の役割についてご講演していただきました。歯肉の診査を薄い歯肉と厚い歯肉での変化の出方の違いや長い上皮性の付着とアダプテーションの違いという観点等から説明していただき、患者教育については患者を自立させ患者主体にすることの重要性についてお話ししていただきました。
情報社会と言われる今、歯科業界にも膨大な情報が溢れており、小牧先生が講演して下さった正しいデータの見方というのは重要なスキルであり、大変貴重なお話でした。石原先生の講演は先生の豊富な知識と臨床経験を聞くことができ、歯科衛生士の役割の重要性とやりがいを再確認するものでした。
本年度のPGCを彩る素晴らしい内容の第一回講演でありました。 |
|