6.講演 ドクターと衛生士のコース
  Let's Enjoy Perio
  ―臨床のクオリティーを上げるためのペリオのバイオロジー―
  平成16年10月24日(日)9:30〜17:00
  講師 山本 浩正氏 
 
日歯生涯研修コード:050100   
 


   
 みなさん、歯周治療は楽しいですか?それとも苦手分野ですか?わたしも学生の頃はペリオの細菌学の話を聞いたとたんに意識もうろうとなり、免疫学の話では完全に熟睡モードに突入していました。気が付いたらメインテナンスまで話は終わり、そして結局何もわからないまま大学を卒業してしまいました。自分のことは棚に上げて教え方が悪いとか、ペリオという学問そのものに魅力がないと勝手に決め付けていたように思います。  私が大学を卒業した頃はちょうど欧米からの歯科の情報が先輩の先生方によって輸入され始めた頃で、ペリオの世界でも切除療法や再生療法、インプラントと息つくひまもないほど新しい情報が入ってきました。今思えばそういう時代にたまたま居合わせたことは非常にラッキーだったと思います。ペリオは歯科における分野としてはかなり生物学(バイオロジー)の色合いの濃い学問で、昨今の遺伝子工学や分子生物学の進展の恩恵を受け、飛躍的に奥の深い学問になってきました。我々臨床医がその奥まで覗く必要があるのかどうかという問題はありますが、『臨床を伴わない基礎は無力であり、基礎を伴わない臨床は暴力である』といわれるように我々の仕事は基礎に裏打ちされた臨床でなければなりません。  今回このことを踏まえ、基礎から見た臨床、臨床から見た基礎を展開していくことでペリオをもっとわかりやすく、面白い学問にしようとチャレンジしてみます。一人でも多くのペリオおたくが生まれることを祈っております。

講演項目
1.付着のバイオロジー
2.歯肉退縮のバイオロジー
3.細菌バイオフィルムのバイオロジー
4.歯周外科(切除療法)のバイオロジー


最近の文献

1.
歯周病は本当に細菌感染症か ザ・クインテッセンス、vol.22、No.4、p.83〜93、2003
 
2.
歯周病はバイオフィルム感染症 ザ・クインテッセンス、vol.22、No.5、p.79〜91、2003  
3.
SRPは本当に必要か?パート1 ザ・クインテッセンス、vol.22、No.8、p.85〜101、2003  
4.
SRPは本当に必要か?パート2 ザ・クインテッセンス、vol.22、No.9、p.75〜87、2003  
5.
口臭治療の現場 Dr.Hiroのやさしいペリオ講座 歯科衛生士、vol.27、No.9、p.46、2003  
   

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